オリジナルの力
何事も、最初の印象というのは非常に強い。私はフルートを習っているけれど、有名な曲はまずCDで覚える。そうすると、そのCDの演奏がその曲そのものであると思い込んでしまう。スラーのかけ方、タンギングの仕方、息の取り方、全てをCDから学ぼうとする。そうして、もともとの楽譜からではなく、演奏者から曲を覚える。だから、別の演奏者の同じ曲を聞くと非常に違和感を覚える。自分にとっては最初に聞いた曲がその曲の全てになってしまっていて、他の可能性を受け入れることが出来なくなってしまうのだ。
今日、上に紹介しているCDはニュージーランドの歌手、ヘイリー・ウェステンラが日本の歌を英語で歌っているものだ。私は彼女の声に一目惚れならぬ、一声惚れをした。日本の曲も英語で聞くと、また新たな発見がある。こんなに美しい曲だったかと思い、日本語の歌もまた見直す切っ掛けとなる。ところが、今は総批評家時代。収録曲の一つ、「雪の華」についてネット上に賛否両論飛び交っているのを見る。もちろん好意的なものが多いが、中には辛らつな批評をする人もある。これもやはり、オリジナルの力が強くて新しいものを受け入れることが出来なくなっている一例だと思う。中島美嘉はそんな歌い方はしない、この曲は彼女が歌ってこそ素晴らしい、という意見も見た。確かに彼女はこの歌を素晴らしく歌い上げた。でも、ヘイリーの歌にはまた別の良さがある。
ホメオパシーもまたしかり。我らが寅子先生は、新しい考え方が良いと認めれば、これまでの自分のやり方を完全に捨てることが出来る人だ。自分のキャリアにしがみつくのではなく、クライアントのために、良いと認めたものはどんどん取り入れていく。だからこそホメオパシーはこんなにも多くのファンを持つに至ったのだと信じている。
偏見を完全に捨て去ること。良いものに出会ったときに、それまでの自分のやり方を修正することが出来ること。ホメオパシーの祖、ハーネマンも、もちろんそれが出来る人だった。慣れ親しんだやり方を変えるのは苦しい。それまでの自分を、自分で否定しなければならないからだ。しかし、いつまでも古い考えに固執していては進歩は無い。少しでも良きものを目指して、いつでも自分を180度転換させる柔軟さを備えたいと思う。
修行、勉強!
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