先日、母のお墓参りで帰省した際に、父の帰宅時間より早く到着してしまったので、子供たちを連れてブックオフに入った。素早く目にとまった本を何冊か手に取ったのだが、なかなか買う本が決まらない子供たちを待っている内に、この本が目に入った。変わったタイトルだったので手に取り、パラパラとめくっていたら、猫と犬が一緒の可愛らしい写真がいくつも目に入った。ちょっと読んでみようかな、と、一冊105円という値段にも引かれ、他の本と一緒に買って帰った。
翌日、ちょっと外で時間をつぶす必要があったので、この本を持って出かけた。で、読み始めたら止まらない!どんどん引き込まれて、家に帰ってからも続きを読み続け、結局その日の内に読んでしまった
主人公のこの犬には特殊な能力があり、傷ついたり、障害を負っていたりして助けを必要としている生き物を見つけ出し、自ら救おうとするのだ。
この犬自身は食事もろくにもらえないような生活保護を受けている家庭で元々飼われていたものだが、その家族は補助金をドラッグに使ってしまうような人たちで、結局家を追い出され、子犬を抱えたこの母犬、ジニーは、子犬共々餓死するがままに放置されていた。そんな極限の状態で見つかった時にも、子犬を守るためにジニーは人間に吠えたてた。
無事に動物愛護施設に保護され、子犬たちも順次新しい家庭に引き取られ、ジニーは施設で避妊手術を受けてまだ傷が癒えていない状態だった。そこへ、仕事も生活も順調だったのに、仕事中の事故で利き腕の右手の機能をあらかた失い、生きる気力を失いかけていた一人の男を連れた女性が犬を探しに来た。その男が立ち直るためには、犬は良い助けとなってくれると判断したのだ。男はどうせ飼うなら純血種の大型犬が欲しいと考えていた。檻には、一緒に避妊手術を受けたドーベルマンと、小さなみすぼらしい雑種のジニーがいた。男はドーベルマンが欲しかったのだが、彼を連れてきた女性も施設の人も、利き腕の悪い男には小さい犬の方がいいだろうということで、無理やりその犬を持たせて散歩に出した。男は散歩の最中にジニーの魅力に心ひかれ、また、その後施設の人からジニーが保護された経緯を知らされて、このジニーを引き取ることに決めた。以来、自暴自棄になっていた男の生活は、ジニーを中心に回り始める。
ジニーは散歩中、野良猫たちに興味を示した。ある時、ジニーのために仲間を増やそうと動物愛護施設に出向き、ジニーが特に興味を示した一匹の子猫を連れて帰る。数日後、その子猫は耳が全く聞こえていないことが分かった。ジニーは散歩中、傷ついた猫や障害を負った猫、放置されて死にかけている猫を特殊な能力でかぎ分け、男にその猫たちが欲しいとねだった。ジニーは最初に男に会った時も、その男に興味を示したが、それは男が事故にあってまだ日も浅く、傷ついたものであったからかもしれない。町で障害者を見つけては保護するように寄り添ったり、岸に打ち上げられているアザラシを助けようとしたり、ジニーの本能は傷ついた生き物が何であれ、助けようと働くらしい。そして、皆ジニーの愛情いっぱいの優しさに触れて、次第に心を開いていくのだ。
ジニーと暮らすこの男も、彼にジニーと出会うきっかけを作った女性も、ジニーに導かれるように多くの猫たちを保護し、必要があれば去勢手術を施し、えさを与え、労災保険の生活費の殆どを野良猫たちのために費やして幸せを満喫している。ジニーのおかげで、彼らもすっかり猫たちの救世主になってしまったのだ。
世界中に地域猫の問題はあるようだ。しかし、町に増えた猫には何の責任もない。彼らはただ生きているのだから。その命を抹消する権利は、私たち人間には無い。同じように野良猫の殺処分に対して、活動をしている日本人もいる。見た目のかわいらしさだけを追求した猫ブログは多いが、私のお気に入りのブログの作者の方は、ブログを通じて殺処分をなくすための署名集めをして活動をしている。
興味が湧いたら是非見てみてください。
ジュルのしっぽ 猫日記
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