塾教材

the canterville ghost

「幸福の王子」や「ドリアン・グレーの肖像」などを書いた19世紀のアイルランドの作家、オスカー・ワイルド(Oscar Wild)の作品。邦題は「カンタビルの幽霊」とか「亡霊」とかになっているようだ。
昨年度教材にしようとして買った物だけれど、結局は「Sharlotte's Web」を使ったので、こちらは使わなかった。
それがひょんなことから出てきたので読んでみたら、ものすご~く面白い!
ただ、headword 700語なので、中学生で使うにはギリギリかな、とも思う。応用クラスなら使えるだろう。

絵を見ても分かるとおり、お化けの話。
代々お化けの出るカンタビル・チェイスに住むカンタビル卿が、とうとうお化けに耐えられずに売りに出す。それを買ったのはアメリカ人の一家。お化けが出ると念を押したが、そんな珍しいものが出るなら是非買いたい、ということで、オーティス一家が引っ越してくる。お化けはいつも通り、皆を驚かすためにあの手この手で夜な夜な出てくるのだが、引きずっている鎖の音がうるさいからこれを塗りなさい、と金属用の油を渡されたり、逆に子供たちに脅されたりしてどんどんお化けとしての威厳を失っていく。古い騎士の鎧を着て一家を脅かそうとたくらんだ時には、鎧が重過ぎて自ら大きな音を立てて倒れてしまい、一家を起こして情けない姿を見られてしまうおバカなお化けだ。
本当に情けないお化けで、ギャグの連続。おかしくて痛快で楽しいのだけれど、あるとき意気消沈したお化けを通りがかりに目にした一家の娘が見つけたところから様子が一変する。
意外な展開に、いつしかぼろぼろと涙が出てきてしまう。
単なる娯楽小説家と思いきや、人間の本質を突いてくるところ、さすがオスカー・ワイルドである。
この展開にはおそらく生徒も驚くだろうし、小説としての深さも感じ取ってくれることだろう。
読後感が素晴らしい。
教材としては文句なしの、素晴らしいものだと太鼓判を押せる。
中学生なら中3の二学期以降の応用クラスに。それから、一般の高校生クラスにお勧め!
CD付きの本のISDNは以下の通り。
978-0194790154

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