先日、マイケル・ジャクソンの This Is It を見てきた。期間限定での上映が好評につき一週間伸びたのを知った時に、これは見に行け、ということに違いない、と、仕事の合間を見て最終日の前日、一人映画館へと向かった。
平日の朝だったので空いていた。
突然だったので家族にも内緒。
若いカップルもいたけれど、腰の曲がったおばあさんもいて驚いた。
映画はこの講演のためのオーディション風景から始まった。
直前にオーディションを知り、二日後には会場に来ていた人をはじめ、皆マイケルと共に舞台を作りたくて夢にあふれていた。マイケルと踊れることを考えただけで涙が出そうになる人たち。すごい情熱。
映画の中で、数時間の公演のための、長い綿密な打ち合わせが重ねられていく。
マイケルが現場に現れただけで、その場の雰囲気が変わる。
緊張が走る。
ものすごい存在感。
マイケルは一つ一つの音楽に妥協をしない。
音の大きさ、リズム、テンポ、曲の運び方。
全てに自分のイメージを伝え、皆もそれに沿おうと努力をする。
トップスターになると、細かいところは人に任せて、
後は花を飾るように本人が最後に出てくるイメージがあった。
でもマイケルは違う。
観客が喜ぶことを第一に考え、
ステージを作ることに決して妥協はしない。
一つ一つの楽器に自ら注文を出し、
一人ひとりの歌に、踊りに、彼のイメージを伝え、作っていく。
バックに流れる映像にも妥協しない。
全て自分でチェックする。
全てのスタッフに指示を出し、彼の指一本の合図で全てが一つにまとまる。
ものすごい一体感。
だから、スタッフも真剣だ。
皆一様にマイケルはすごい、と口をそろえる。
でも彼はものすごく謙虚だ。
自分一人が目立つのではなく、人に任せるところは全幅の信頼を寄せて見守る。
皆が協力すること、理解し合うこと、とことん納得いくまで話し合うこと、
対立するのではなくお互いのよいところを引き出しあうこと、
そして理想の世界平和が彼の究極の目的。
地球との共生。
全て彼のメッセージはそこへと行きつく。
舞台が実現していたら、本当に忘れ得ない素晴らしいものになっていただろう。
普通は、映画が終わって制作にかかわるスタッフの名前が流れ始めると席を立つ人が多い。しかし、彼の音楽を聴きながら、席を立つ人はほとんどいなかった。観客は皆彼の音楽に聞き入っていた。そして最後。まだおまけの映像が残っていた。途中で帰ってしまった人。残念だったね。
マイケルの音楽は好きだったし、メッセージ性の強い音楽を授業で使うこともあった。でも、それは音楽に対する興味であって、彼自身に対してではなかった。
しかし、今回この映画に触れて、彼の人間としての素晴らしさを知ることが出来た。本当に感銘を受けたし、大好きになった。
子供たちに是非見て欲しい。
プロって何なのか、彼は何も語らないけれど、その姿勢が語っている。
何もお説教くさいことは言わないけれど、
彼の行動そのものが、何もかも教えてくれる。
全てがパーフェクト。
歌も踊りも、全く力が入っていない。
それでも、ものすごいこの迫力は何だろう。
力を抜いているのではなくて、完成しているのだ。
どれほどの練習を、人知れず人生で重ねてきたのだろう。
でも、そんなそぶりは表には出さない。
ただ、ただ、かっこいい。
彼は普通の人の何倍もの人生を生きたんじゃないかな。
映画を見ていて何度か涙が出た。
見終わって、彼に心から「ありがとう」と声をかけた。
生きること。
その姿勢を、教えてもらった。
勇気や、希望や、優しさや、思いやりや、夢。
King of Pop
その名にふさわしい素晴らしいアーティストだった。
尊敬できるアーティストだった。
マイケル・ジャクソンに、心から、有難う!
自分も一生懸命生きよう。
楽しく生きよう。
本当に、有難う!
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